こんにちは、ドラ蔵です。
いかがお過ごしでしょうか。
先日書かせて頂きました夏の甲子園の件、やはり中止になってしまいましたね・・・。
球児が泣いているのを観ると心が痛みます。
詳細は以下でどうぞ
夏の甲子園、戦後初の中止決定、過去に中止になった大会は?
さて、外出含め自粛が続く中、スキマ時間何されていますか?
副業でも良いですが、ドラ蔵としては読書もおすすめです。
実はドラ蔵、THE文学少年なんです。(ジャンルとして正しいかどうかは別で)
今回はこの期間中に読んだ本について紹介していきたいと思います。
第一弾は罪と罰です。
罪と罰はこのような人におすすめの小説
ドストエフスキーの罪と罰、タイトルだけはご存じの方も多いのではないでしょうか?
そして挫折した人もきっと多数いらっしゃるのではないでしょうか笑
罪と罰を私が読んだのは、自分自身がものすごく傲慢に生きていた気になったからです。
好き勝手に生き、自己判断で転職もして家族に迷惑をかけてきたからこそ、自分を見つめ直す意味を込めてこの小説を読みました。
当時結婚一年目で、周りを顧みず転職してきた身としては非常にしみる小説でした・・・。
少なくとも私にとっては、人が生きる指針のようなものを得ることが出来たと思っています。人を突き動かすものは一体何か、人生を支えるものは一体何か、というものを学びました。
ある意味、人を救うものを求めていたのかもしれません。
以上を踏まえて、以下のような人に罪と罰をおすすめします。
- 傲慢な人
- 罪を犯したような後悔を持つ人
- 心理戦が好きな人
- ドストエフスキー初心者
以上の人にはおすすめです。
3については、主人公と、主人公を追い詰める予審判事(刑事みたいなもの)のやり取りが推理小説のような展開をしているからです。
4については、意外かもしれませんが、ドストエフスキーの他の長編(カラマーゾフの兄弟や白痴、悪霊など)に比べると、登場人物の把握が比較的容易であり、また小説のテーマのわかりやすさも考えておすすめしています。
罪と罰のあらすじをわかりやすく
罪と罰の主人公は貧困にあえぐラスコーリニコフという青年です。
彼は頭脳明晰ですが、学費が払えず除籍処分となってしまった悲運の青年です。
しかし彼には厨二病の側面がありました。
「一つの罪悪は百の善行によって償われる」という思想と共に、人間を二つのパターンに分類します。
一つはルールに従うだけの人間
もう一つはそれを書き換えルールを自ら作る人間
です。
彼は金貸しの老婆を殺害し、金品を奪うことを計画し、それを実行します。
しかし、そこに偶々居合わせた老婆の妹も殺害してしまいます。
この予期せぬ「第二の殺人」によって、彼は自身の精神を蝕んでしまうのです。
そして、もうひとりの主役と言っても良いソーニャ。彼女は家族の為に自身を犠牲にして売春婦になります。
敬虔なクリスチャンである彼女は、その教義のように、深い愛情でラスコーリニコフを包むのです。
その他、ラスコーリニコフを支える家族や友人のラズミーヒン、さらに彼を追い詰めるポルフィーリィや、変人スヴィドリガイロフのやり取りを通じ、彼の心理面が鮮やかに描かれます。
彼は更生できるのでしょうか?
彼が背負った罪は何だったのでしょうか?
罪と罰の名言
大きな目的が善をめざしていれば、一つくらいの悪業は許される。
一つの悪と百の善行です!
ラスコーリニコフの考えを象徴するような考えが示された一言です。
彼はまた自分がそのような考えを持つに値する信じていました。
自分を特別視することにより、彼は自身の身を苦しめることになるのです。
僕は君に頭を下げたんじゃない、人類の全ての苦悩に頭を下げたんだ。
ラスコーリニコフがソーニャに「ラザロの復活」をせがむ場面です。彼は、自身を殺して生きる彼女の生き方を通じ、自分との共通点を見出していたのかもしれません。
また、なぜこの中で「ラザロの復活」を取り上げたのか。それを考えるのも興味深い場面です。
わたしはあなたがこういう人間だと思っているのです、信仰か神が見いだされさえすれば、たとい腸をえぐりとられようと、毅然として立ち、笑って迫害者どもを見ているような人間です。だから、見出すことです。そして生きていなさい。あなたはまず第一に、もうとっくに空気を変える必要があったのです。
ポルフィーリィとラスコーリニコフのやり取りです。何度かのやり取りを通し、ラスコーリニコフを見抜きつつ、認めていた部分も感じられる一幕です。
この後に、「苦しみなさい」とまた声をかけます。
ある意味ポルフィーリィの人間らしさが伺える部分かもしれません。
しかし、一体どうしてあの人たちは俺をこんなに愛してくれるんだろう、俺にはそんな価値はないのに!ああ、俺が一人ぼっちで、誰も俺を愛してくれず、俺も決して愛さなかったら、どんなにいいだろう!
ラスコーリニコフの人としての苦悩が見える部分です。彼は人類にとってある意味共通の「愛情」を知ったからこそ、苦しみます。
知らなければ苦しまなかった・・。しかしそうできるほど彼は特别な人間にはなり得なかったのです。
まとめ
以上、罪と罰について簡単に解説してみました。
もう一度振り返ると
- 傲慢な人
- 罪を犯したような後悔を持つ人
- 心理戦が好きな人
- ドストエフスキー初心者
このような人は是非読んでみてください。
人を突き動かしたのは何か、何が人を救うのか。
自分のことを信じられないとしても、それでも救われる。
そのことを改めて気づくにはとても良いと思います。
人は一人では生きていけませんね。
以上です。それでは。
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