【体験談あり】駅員への暴力はなぜ起こるのか考察!

駅員への暴力対策へ 鉄道ネタ

お久しぶりです、みなさん最近はいかがお過ごしですか。私は確実に毎月稼げる副業マンの道を爆進しています。

さて表題の件、JR東日本(東日本旅客鉄道株式会社・緑)が夜間勤務の駅員を対象にウエアラブルカメラの装着を検討しているというニュースが入りました。現役の時に欲しかったな・・。

なぜ駅員にカメラが必要なのか、わかりづらい方もいると思います。そこで、本記事ではなぜ駅員にカメラが必要なのか、その背景含め解説をしていきます。これから駅員になろうとしている人ニュースを見て興味を持った人は是非読んでください。

カメラの目的は駅員への暴力対策

駅員への暴力行為について

結論から言うと駅員へウエアラブルカメラをつける理由は駅員への暴力対策です。

みなさんも駅の改札で怒鳴り声を上げているクソお客さまを見たことがあると思います。
もちろん理由はまちまちですが、怒鳴り声の延長で暴力行為をする人も一定数います。気持ちよくお酒を召されたクソお客さまが多く、気が大きくなった結果暴力行為に走る方がいるわけです。悲しいことに。

駅員への暴力の実態

国土交通省(鉄道関連の省令や施策をまとめる親玉)の調査によると、令和元年度における鉄道係員に対する暴力行為の発生件数は全国で611件発生。年齢はバラバラながら、些細な理由で暴力沙汰になることも多い模様。

発生地域としては東京と神奈川首都圏や、名古屋、大阪といった大都市圏がやはり多い。単純に移動する人に比例しているのだろう。JR西はトラブル時に過去の事故経験を持ち出され、「この◯殺し企業が!」と強烈にヤジられることもあるとかないとか・・・。

詳細を知りたい人は以下のリンクを見てください。出典は以下です。
鉄道係員に対する暴力行為の発生状況など(国土交通省)

駅員への暴力に対する対策

鉄道会社も増え続けていたクソ客酔客からの暴力をただ耐えていた訳ではない。あらゆる策を講じてなんとか暴力行為の抑止に努めていた訳です。
例えば以下のような形で。

  • 『やめよう!暴力」みたいなポスターを掲示する
  • 駅構内や車両内での放送・呼びかけ
  • 職場内勉強会による周知・対策方・接客のロールプレイング
  • 警備員・近隣警察との連携
    などなど・・・

いや色々やってはいるものの、一番効果があったのは警備員・警察との連携だったね。
ポスターは貼っても注視することが少ないし、放送は正直聞いていないし、ロールプレイングは実態と違いすぎて勉強にならないし・・・といった具合で、どれもあまり効果があるとは言えなかった。

やはり人は権力と征服に弱いのだろうか、警察官が改札近くに「ビシッ!」と立っていたりすると心なしかトラブルになることは少なかったね。ただ、後日いつも頼りにしていた警察官が別の駅でめっちゃ酔っ払って改札で絡んでるのを見た時は幻滅したが・・・・。

お酒飲むと人格変わるというのは立場がどうであれ共通項のようです。

筆者が駅員時受けた暴力行為

ちなみに私も殴られたことこそないが、駅員時に酔客と警察沙汰になったことはある。
時間帯は夜0時頃、酔客が改札に「今の電車に忘れ物をした」というあるあるの展開でやってきた。

ちなみに改札で仕事をしていると「すいません、今の電車に〜・・・」というのは一種のパワーワードである。
聞こえた瞬間「終わった・・・」と思う。いや、当時は思った。

で、仕方なく対応しているものの、深夜帯なので駅員が少ないところではわざわざホームに出て電車の中を探すことはできない訳です。結果主要駅しか出れない旨を伝えると・・・

爆発した。

そこからは暴言のオンパレードで最終的にはコイントレー(釣り銭受け)を投げてきたわけですわ。
もちろん収拾つかないから警察を呼び、酔客は無事に連行されていきましたとさ。
次の日、神妙な面持ちで菓子折りを駅へ置いていきました。ご馳走様でした。

駅員への暴力の理由

駅員への暴力の理由

駅員への暴力行為が意外と多いということは国土交通省の調査結果によりわかったと思います。しかしなぜにまた駅員へ暴力行為をするのでしょうか。以下に理由を経験を基に考察してみたいと思います。

飲酒によるトラブル

多くの場合、利用者がお酒を飲んだことで、気が大きくなっている結果と暴力沙汰になるというのが本当に多い。上記にも示したように、鉄道員への暴力実態を示した国土交通省のデータでは、加害者の半数以上である6割ほどの利用者が飲酒をしていたという結果ともなっている。

鉄道係員に対する暴力行為の発生状況など

実際筆者も飲酒していたクソお客さまによる暴力沙汰だった訳で、お酒関係は本当にトラブルになると言える。その他にもお酒を飲んでいたクソお客さまによる事例が多々上記国土交通省のサイトに掲載されているので、気になる方は見てほしい。なかなか良い加減な理由で駅員が殴られていることがよくわかる。

機械トラブルによるもの

お酒に付随して多いのは機械トラブルである。例えば、改札でよくある「タッチ出来ているけど2度タッチしてしまい引っかかる」「反応してないように思えて改札機をやたらタッチしまくり激情する」「券売機でお釣りが詰まる」など事例を挙げれば枚挙に遑がない。

そして激情した客が改札や券売機の呼び出しボタンに応対した駅員にキレる、というのが一連のパターンである。ワンパターンと言えばワンパターンであり、もはや様式美にも思える。

しかし対応する側はたまったものではない。何せ「いや自分のせいやん」と内心思いながらも平身低頭謝るわけだ。なぜか鉄道会社の場合、その場を丸く収めるためにとりあえず「謝る」という悲しい習性がある。

結果、「謝る=鉄道会社側に非がある」と思い、さらに勢いを増してクソお客さまが捲し立てる訳です。言ってることはあまりよくわからないことが殆どだけど。

改札で対応せざるを得ない理由によるもの

当たり前だが、改札に来る人は当然ながら自ら改札口へ意気揚々とやってくる訳ではない。「今日はあの美人さんだから話に行こう♡」というキャバクラまがいの目的で来る人も、中にはいるのかもしれないが、かなり珍しいケースだろう。大半の人間にとって『改札口へ行く=止むを得ず行かざるを得ない」ということが殆どである。

つまり、前提として「なんで改札にわざわざ寄らねばならないのか」という不満を出発点として改札へ向かうわけだ。敵意全開になるのも無理はないのかもしれない。

で、改札に来ることになってしまった理由は様々で、「今の電車に忘れ物が・・」「切符なくした」「磁気定期券を併用(複数枚持っている)」「〇〇行きのバスはどこ?」などバラエティに富んでいる。

大半は何事もなく終わるが、ごく稀に地雷を踏むことになる。もちろん、一概に「改札に来ることになった不幸な人たち」だけの原因ではないものの。

駅員の態度によるもの

上記だけを見れば全て利用者に非があるように聞こえる。しかし実態は利用者だけの問題ではなく、運営側に依るところも多い。つまり「駅員の態度が悪い」のだ。

駅員にとって、「改札へ来る人に聞かれること・改札にて起こること」はある程度パターン化されている。「〇〇はどこ?」と聞かれれば「こちらをご覧ください」であったり、「忘れ物を〜」と言われたら「お問合せセンターに・・」などなど。

そりゃ一回の勤務で殆ど24時間対応している訳だし、どんなに出来が悪くても2年ほど駅にいれば、否が応でもパターンはわかる。で、お客さまにとっては「パターン化された対応=不親切」と感じてしまい、激情することも多いのだろう。お酒を飲んでいれば尚更。

また、ベテラン駅員やちょっとヤンチャな駅員であればお客さまにも思いっきり反論する。
ひたすら低姿勢で応対するか、お客さまにも強く言って、ある意味「恐怖政治」のような印象を植え付けるかは駅員次第なので、利用者にとっても「駅員ガチャ」な部分は否めない。

列車トラブルによるもの

鉄道会社にとっての看板商品はなんと言っても定時で運行し、目的地へ運ぶ「列車」である。鉄の塊が日夜走りまくることで鉄道員の安定した(?)生活と準公務員のように固い組織が形成されている。

で、当然ながら看板商品である「列車」に起因するトラブルにより、激情したお客さまが改札を訪れて文句を言うことは日常茶飯事である。「列車の遅れ・運休」や、車掌の案内含めた「乗務員の態度」、更に自身の駅とは関係ない他線区のトラブルなど、事例は本当に多い。

大幅な遅延や運休、順序変更や行先変更などはトラブルに発展しやすい事例であることから、指令側ももう少し早く駅に連絡すれば良いのに・・とも思う。

まとめ

本記事では、JR東の「深夜帯勤務の駅員にたいしてウェアラブルカメラ着用へ」と言う話題から、駅員への暴力について、実例を交えて解説しました。

駅員も大変だよね・・とは思う。まぁ入社した段階で早いこと「辞めたい」と思っていた筆者にとっては、もう一度やりたいかと言われたら絶対にやりたくはないが。

ただ大変さがわかるからこそ、誇りを持って一生懸命に仕事をしている人は尊敬する。駅員を現在やっている人にとっては、「巨大な組織の歯車の一部」という感覚があるかもしれないが、利用者から見れば「鉄道会社の顔」である。

暴力沙汰は必ずあるという事例なのでゼロになることはないだろう。
どうかみなさん、お酒を飲む際は駅員にダル絡みすることなく、列車に忘れ物をすることなくおうちに帰ってくださいね。

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